特集 緊急受診してくる呼吸器疾患―「息が苦しい」という患者が来院したとき,どのように対応できますか?
Overview
呼吸困難の成因と分類
西川 正憲
1
1藤沢市民病院呼吸器内科
キーワード:
呼吸不全
,
換気障害
,
ガス交換(動脈血酸素化)障害
,
酸素運搬障害
,
酸素利用障害
Keyword:
呼吸不全
,
換気障害
,
ガス交換(動脈血酸素化)障害
,
酸素運搬障害
,
酸素利用障害
pp.5-8
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_5
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Summary
▪呼吸困難を訴える患者の背景にある病態・疾患は多岐にわたる.
▪呼吸不全(低酸素血症)や胸痛などを伴い,A(気道)・B(呼吸)・C(循環)のいずれかに異常を認める場合には,病態・疾患の鑑別を的確に行う必要がある.
▪呼吸困難の成因を,呼吸運動の制御機構とともに理解しておくことは臨床医として大切である.
▪呼吸不全の背景にある4つの要素:① 換気障害(肺胞低換気),② ガス交換(動脈血酸素化)障害(換気血流比不均等,肺内血流シャント,拡散障害),③ 組織への酸素運搬障害,④ 組織での酸素利用障害,を想起し,迅速かつ適切に対応できるようにする.
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