特集 易感染患者のマネジメント―“免疫不全” で思考停止にならない
基礎疾患と感染症
糖尿病
高倉 俊一
1
,
本郷 偉元
2
1沖縄県立中部病院感染症内科/総合内科
2関東労災病院感染症内科
キーワード:
糖尿病
,
皮膚・軟部組織感染症
,
糖尿病足病変感染症
,
尿路感染症
Keyword:
糖尿病
,
皮膚・軟部組織感染症
,
糖尿病足病変感染症
,
尿路感染症
pp.197-201
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_197
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Summary
▪糖尿病患者は易感染状態として広く知られており,好中球機能,細胞性免疫,液性免疫いずれの機能も低下すると報告されている.
▪末梢神経障害による感覚障害,自律神経障害を合併すると自覚症状に乏しいため感染症の合併を発見しにくくなり,血管合併症は治癒遅延にもつながる.
▪以上のことが主要因となり,皮膚・軟部組織感染症や尿路感染症をはじめ,結核などさまざまな感染症に罹患しやすくなる.
▪高頻度に耐性菌が関与し,重症化・死亡のリスクも高くなる.
▪糖尿病患者を診療する際は上記を念頭に置き,常に感染の合併がないか意識しておくことが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019