特集 肝臓病学の未来―ウイルス性肝炎から脂肪肝と肝がんの時代へ
Overview:肝疾患の動向
肝炎ウイルスキャリアと患者数の動向
田中 純子
1
1広島大学大学院医系科学研究科疫学・疾病制御学
キーワード:
肝炎ウイルスキャリアと患者数
,
初回献血者
,
患者調査
,
レセプト解析
Keyword:
肝炎ウイルスキャリアと患者数
,
初回献血者
,
患者調査
,
レセプト解析
pp.1047-1051
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1047
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Summary
▪わが国の肝炎ウイルス持続感染者(肝炎ウイルスキャリア)は,厚生労働省による報告では,2000年時点でB型が110万~140万人,C型が190万~230万人,計300万~370万人と推定されていた.
▪その後の肝炎ウイルス検査の推進,受診勧奨と医療費助成制度による受療推進,すべての都道府県に設置された肝疾患連携拠点病院を中心とした最新治療の均てん化などにより,わが国のウイルス肝炎対策は効果的に進められているといえる.
▪潜在する肝炎ウイルスキャリアの高齢化と同時に,SVR後の肝病態の動向も重要となってくる.
▪今後は,地域ごとのmicro eliminationを目指す時期にきているといえる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019