Book Review
循環器疾患最新の治療2018-2019
安斉 俊久
1
1北海道大学大学院医学研究院循環病態内科学教授
pp.460-460
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_460
- 販売していません
- 文献概要
近年,臨床医学の領域では各種ガイドラインが整備され,学会ホームページなどでも簡単に閲覧可能になったが,ガイドラインの作成にあたっては,多くの班員,協力員が膨大な労力と時間をかけて議論するため,改訂のサイクルは5年以上の場合が多い.とくに進歩の激しい循環器領域においては,その時代にそぐわなくなってしまう場合もしばしばである.日常臨床を最新のエビデンスに基づいて実践するには,リアルタイムに情報を取得し,かつ国内外の学会でコンセンサスの得られている治療法を把握する必要があるが,多忙を極める臨床医にとって,学会に行く時間を確保し,日々発表され続ける論文を読みこなすことはかなりの負担である.また,最近では多くの教科書やマニュアルが出版されているが,教科書は臨床の現場に即応するには難があり,一方,コンパクトなマニュアル本では,治療方針の根拠となるエビデンスを十分に知ることができない.そのような状況において,2年ごとに刷新されている本書は大変実用的であり,また長年の実績からも高い信頼を得ているシリーズである.
© Nankodo Co., Ltd., 2018