特集 抗菌薬選択の実際―AMR(薬剤耐性)対策は日々の診療から
起因菌と有効な抗菌薬をあわせて理解する
《グラム陰性菌》
Neisseria gonorrhoeae,Neisseria meningitidis
-同じ属でも異なる臨床像を呈するグラム陰性球菌
河内 宣之
1
,
福島 一彰
1
Nobuyuki KAWACHI
1
,
Kazuaki FUKUSHIMA
1
1がん・感染症センター都立駒込病院感染症科
キーワード:
Neisseria gonorrhoeae
,
Neisseria meningitidis
,
グラム陰性球菌
,
薬剤耐性化
Keyword:
Neisseria gonorrhoeae
,
Neisseria meningitidis
,
グラム陰性球菌
,
薬剤耐性化
pp.121-124
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_121
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Summary
▪Neisseria gonorrhoeaeは,性行為などにより,生殖器や咽頭,直腸の粘膜を介してヒトからヒトへ感染する.
▪Neisseria gonorrhoeaeの薬剤耐性化が近年進行しており,今後のサーベイランス体制の強化,新規薬剤やワクチンの開発が望まれている.
▪Neisseria meningitidisは,主に飛沫感染によって伝播し,菌血症や髄膜炎を生じ,ときに劇症化して致死的な状態となる.
▪Neisseria meningitidisは,本邦での薬剤耐性化率は低いと考えられているが,感染地域の薬剤耐性に関する情報に注意する必要がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2018