Japanese
English
投稿 症例
胃潰瘍で発症し生検で診断しえた好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
A case of eosinophilic granulomatosis with polyangiitis diagnosed by biopsy of gastric ulcer.
藤石 琴
1
,
松本 卓也
1
,
石崎 淳
1
,
末盛 浩一郎
1
,
長谷川 均
1
K. Fujiishi
1
,
T. Matsumoto
1
,
J. Ishizaki
1
,
K. Suemori
1
,
H. Hasegawa
1
1愛媛大学大学院血液・免疫・感染症内科学
pp.1057-1060
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_1057
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は じ め に 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:EGPA)は組織学的に好酸球浸潤を伴う気道の肉芽種性炎症と中小血管の壊死性血管炎を示し,臨床的に喘息や好酸球増多症を伴う疾患である1).以前はChurg-Strauss症候群(Churg-Strauss syndrome:CSS)と呼ばれていたが,2012年のChapel Hill血管炎国際会議においてEGPAに名称変更された2).EGPAの予後は比較的良好とされているが,消化管穿孔などを合併した場合,予後不良であるため,早期に診断し治療を行うことが必要である.今回,筆者らは消化器症状以外に所見に乏しく診断に苦慮したが,生検からEGPAと診断しえた症例を経験したので報告する.
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