特集 内科医が診る関節痛・腰痛―リウマチ学の原点に戻る
局所症候へのアプローチ
手の診療:神経障害に伴う特徴的な手の症候
長谷川 修
1
Osamu HASEGAWA
1
1横浜市立大学
キーワード:
正中神経
,
尺骨神経
,
中枢性麻痺
,
神経絞扼
Keyword:
正中神経
,
尺骨神経
,
中枢性麻痺
,
神経絞扼
pp.393-397
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_393
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Summary
▪それぞれの神経障害に応じて,特有の手の症候を呈する.
▪錐体路障害では,上肢は屈筋優位となり,いわゆるMann-Wernicke肢位の一部として,手指を開くのが苦手になる.
▪深部感覚障害では,とくに閉眼時に手指各部位の位置を把握できず,一定の肢位を維持できない.そのため,姿勢が変化してゆっくりした不規則な不随意運動のようにみえる.
▪末梢神経障害では,その障害部位に応じた筋萎縮や筋力低下がみられる.猿手,鷲手,垂れ手など,特徴をもつ.
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