連載 教えて! レントゲン 胸部単純X線の(得)目付けポイント
第4回 発熱と咳嗽を主訴とした縦隔腫瘍?
瀧川 奈義夫
1
,
加藤 勝也
2
1川崎医科大学総合内科学4
2川崎医科大学放射線医学(画像診断2)
pp.1231-1235
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1231
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50歳代女性の方です.10年前に僧帽弁閉鎖不全症で僧帽弁形成術を受けていました.今回,咳,痰,そして熱があり,心臓の手術を受けた病院を受診した後,当院を紹介されました.その経緯を詳しく尋ねてみました.
✔2ヵ月前から咳と痰があった.
✔2週間前から38°C台の発熱が続くようになり,近くの医院で抗菌薬をもらったが,熱は下がらなかった.熱は出るもののしんどさはなく,通常の仕事をしていた.
✔心臓手術をした病院での心臓超音波検査では明らかな異常は指摘されなかったが,胸部単純X線で異常が認められたため,CTを撮影した.
✔CTで縦隔腫瘍といわれ当院を紹介された.
✔喫煙歴,飲酒歴はない.
さて,どこが怪しいでしょうか.
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