まい・てくにっく
胸部外傷時の緊急開胸法
鈴木 秀海
1
,
前田 寿美子
2
1千葉大学呼吸器病態外科
2獨協医科大学呼吸器外科
pp.182-183
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu77_182
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日本外傷データバンクレポート2022によると,外傷88,817件のうち胸部外傷が23,280件(26.2%)であり,下肢,頭部に次いで3番目に多い.胸部外傷の特徴は,他部位より重症の割合が高いことである.肋骨骨折や縦隔気腫など保存的治療でよい状況や,気胸や血気胸では胸腔ドレナージによる治療が選択されるなど,病態に応じた治療方法が求められる.胸腔ドレナージで治癒困難な気道損傷やコントロール困難な胸腔内出血では,手術が検討される.胸部外傷では,入院加療を要する患者の約10%程度が手術を要する.
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