特集 がん薬物療法の看護 ~“意思決定につなぐ力”で実践!~
大腸がんの薬物療法における意思決定を支える看護① 大腸がんにおける術後補助化学療法 ~stage Ⅲ 大腸がん CAPOX療法を例に~
淺野 耕太
1
Kota ASANO
1
1京都第二赤十字病院外来化学療法センター/がん看護専門看護師
pp.16-20
発行日 2026年1月1日
Published Date 2026/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango31_16
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疾患,治療,レジメンに関する基本知識
大腸がんのstage Ⅲは,リンパ節転移を認めるものの遠隔転移はない状態を指す.stage Ⅲの大腸がんの標準治療は,手術による腫瘍切除後に再発予防を目的とした補助化学療法(術後補助療法)が行われる1).具体的には,手術で肉眼で確認できる病変を取り除いたあとに,目に見えない微小転移の可能性を抑えることを目指している2).
代表的なレジメンとしては,CAPOX療法(カペシタビン+オキサリプラチン)が広く用いられる.この治療は「治癒を目指した再発予防」を治療の目的として実施される.
患者は「がんが再発しないように行う治療」という説明をされているが,なかには「手術で治ったと思っていたのに,なぜまた抗がん薬が必要なのか」と戸惑うケースもある.さらに,オキサリプラチンによる末梢神経障害やカペシタビンによる手足症候群といった副作用は,治療後も患者の生活に影響する可能性がある.そのために,治療中だけでなく治療終了後の患者の暮らしや人生にどのような影響を与えるかを見据えて,患者の気持ちや意向を十分に理解しながら,治療の目的をていねいに共有していくことが意思決定支援の第一歩だと考える.

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