特集 いま知っておきたい がんのリハビリテーション最新 Tips
Ⅱ.がんのリハビリテーション最新 Tips
造血幹細胞移植患者のリハビリテーション最新 Tips ~移植患者へのシームレスなリハビリテーションの実践~
吉田 信也
1
Shinya YOSHIDA
1
1金沢大学附属病院リハビリテーション部/専門理学療法士(循環,呼吸,代謝)
pp.627-629
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_627
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はじめに
『がんのリハビリテーション診療ガイドライン 第2版』では,移植中・移植後の患者に対する運動療法が推奨されており,とくに運動機能や筋力,運動耐容能に対する推奨グレードはAである1).それに加え,移植前治療としての寛解導入療法や移植後晩期合併症による身体機能への影響もあり,移植患者に対しては長期にわたるシームレスなリハビリテーション(以下,リハビリ)介入が望まれる.さらに,近年の移植治療の進歩に伴う移植後生存率の向上や移植の適応が高齢者へと拡大してきている背景から,リハビリの必要性はますます高まっている.本稿では,同種移植患者の入院中のリハビリ,および退院後長期フォローアップ(long term follow up:LTFU)におけるかかわり方について概説する.
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