特集 がん患者のセルフケアを支えるアドヒアランス
海外における服薬アドヒアランスを高める看護ケア
宇土 しのぶ
1
Shinobu UTO
1
1慶應義塾大学病院看護部/がん看護専門看護師
pp.696-699
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_696
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はじめに
近年,がん薬物療法では経口抗がん薬の使用が増加している.経口抗がん薬は,点滴治療と比べて簡便で痛みを伴わず,自宅で治療できることにより患者から好まれる傾向にある1)が,患者自身による服薬管理が必要となる.治療効果を獲得し,Quality of Life (QOL)の向上を図るために服薬アドヒアランスは重要である2).看護師には患者の服薬アドヒアランスを向上させる役割が求められているが,支援のあり方は確立されているとは言いがたい.
本稿では,海外の文献を中心に服薬アドヒアランスを高めるための看護ケアについて述べ,わが国での活用を模索したい.
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