特集 アピアランスケア Up to Date
タキサン系薬剤による爪障害予防とケア
高山 かおる
1
Kaoru TAKAYAMA
1
1済生会川口総合病院皮膚科
pp.244-247
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango27_244
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はじめに
タキサン系薬剤による化学療法では,有害事象として爪障害が生じる頻度が高い.パクリタキセルで43.7%,ドセタキセルで34.9%であったと報告されている1,2).爪は小さな付属器であるが,手の症状が強ければ細かい作業に支障をきたし,足の症状が強ければ歩行や活動に支障が出る.また,手指の爪の形の醜状からQOLを損なう可能性もある.なにより爪障害により化学療法が中止されれば,患者にとって不利益になるため,予防につとめることが重要である.
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