Japanese
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投稿 研究報告
在宅終末期がん患者へ行うディグニティセラピーが家族員へ及ぼす影響
Dignity therapy for terminal cancer patients at home and the effects on family members
洲濱 良子
1
,
久保田 明子
2
,
吉川 恵
3
,
奥谷 浩子
4
,
一瀬 恭子
5
,
太田 一樹
6
,
小澤 竹俊
7
Ryoko SUHAMA
1
,
Akiko KUBOTA
2
,
Megumi YOSHIKAWA
3
,
Hiroko OKUYA
4
,
Kyoko ICHINOSE
5
,
Kazuki OTA
6
,
Taketoshi OZAWA
7
1めぐみ在宅クリニック地域連携室主任/緩和ケア認定看護師
2めぐみ在宅クリニック地域連携室/看護師
3めぐみ在宅クリニック地域連携室/社会福祉士
4めぐみ在宅クリニック看護部/看護師
5めぐみ在宅クリニック看護部/緩和ケア認定看護師
6めぐみ在宅クリニック診療部/医師
7めぐみ在宅クリニック院長
キーワード:
在宅終末期
,
がん
,
ディグニティセラピー
,
家族員
Keyword:
在宅終末期
,
がん
,
ディグニティセラピー
,
家族員
pp.79-84
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_79
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【目的】在宅終末期がん患者の家族員から見た,①ディグニティセラピー(dignity therapy:DT)が患者へ及ぼす影響と,②DTが家族員へ及ぼす影響について,明らかにする.【対象】Mクリニックにおいて2013年3月から2018年12月までにDTを実施した患者124人のうち,完遂にいたったのは95人であった.さらに生成継承性文書を宛てた家族員で,かつ死後6ヵ月以上経過した51家族員を対象とした.【方法】家族員から書面による同意を得たあと,記名自記式である家族フォローアップシートを用いて,郵送および送付回収法を実施した.質問は5段階評価による数値データを集計し,平均値を比較した.また,記述データは,質的帰納的な方法で分析を行った.【結果】調査票の回収率は51%であった.家族員から見て,①DTが患者にとって役に立ったと思えた割合は9割を超え,多くの家族員が肯定的に受け止めていた.②DTが家族にとって役に立ったと思えた割合も9割を超え,家族員にとって助けや癒しにつながっていた.【結語】DTは患者のみならず,家族員に対してさまざまな益をもたらす.DTの適応や施行の時期についてさらに検討を進めていくことが在宅緩和ケアの一助になると考える.
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