Japanese
English
特集 食道胃接合部癌update
II. 診断
1.内視鏡診断のエッセンス
Endoscopic diagnosis of esophagogastric junctional cancer
藤崎 順子
1
J. Fujisaki
1
1がん研有明病院消化器内科
キーワード:
食道胃接合部癌
,
Barrett食道腺癌
,
噴門部癌
,
内視鏡所見
Keyword:
食道胃接合部癌
,
Barrett食道腺癌
,
噴門部癌
,
内視鏡所見
pp.1101-1107
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_1101
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食道胃接合部癌(Barrett食道腺癌を含む腺癌)の内視鏡所見には特徴がある.食道胃接合部(EGJ)は柵状血管下端,胃からのひだ上端として確認できる.EGJを同定し,その上下2 cmに首座のある癌である.胃癌,食道癌それぞれの取扱い規約では組織型は問わないとあるが,本稿では腺癌について述べた.EGJより2 cm口側に首座のある病変(E>G,E)はshort segment Barretts esophagus(SSBE)のBarrett食道腺癌(BEA)と診断でき,右側壁(0~6時)に位置する隆起型の分化型腺癌が多い.肛門側に首座がある癌(噴門部癌)(G>E,G)では陥凹型が多く小彎側(EGJからは12時方向)に病変が多かった.E=Gの症例は数例であった.深達度診断は肉眼型で複合型(Ⅱa+Ⅱc,Ⅰ+Ⅱaなど)にSM癌が多かった.食道胃接合部腺癌の内視鏡治療適応は後ろ向き試験の結果が出て,現在前向き試験が進行中である.
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