書評
木村 理 膵臓病の外科学
遠藤 格
1
1横浜市立大学消化器・腫瘍外科学
pp.150
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_150
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- 文献概要
本書は,山形大学外科学第一講座主任教授である木村理先生が日々書き残してきた気づきや工夫を一つの本にまとめられたものである.内容は膵臓学の最新の知見が幅広く網羅されており,たいへんわかりやすいカラー図が多く掲載されている.タイトルは「膵臓病の外科学」であるが,各疾患の診断と治療全体も詳しく記述されており,ドレーン管理一つをとっても,膵手術連続430例で手術死亡ゼロの真髄が示されている.また,急性膵炎の膵腺房細胞の壊死のメカニズムが詳しく書かれていたりもする.決して外科医だけのために書かれた本ではない.まさにこの1冊をもっていれば膵臓領域はカバーできるのではないか.
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