書評
今日の治療薬2018―解説と便覧
長谷川 潔
1
1東京大学肝胆膵外科,人工臓器・移植外科
pp.674
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_674
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- 文献概要
本書の改訂第40版(2018年版)が上梓された.実に発刊40周年になるという.私自身は医師になって25年になるが,最近とみに記憶力の減退を意識せずにはいられない.そういう者にとって新薬ならまだ一生懸命覚える気にもなるが,同じ薬効で違う商品名の薬剤が複数(いや多数か)存在することは許容しがたい.本書はこの40周年を迎えるにあたり,私のように自然の摂理に従い正常に変化した中高年の医師にも優しく,さらに種々の工夫が凝らされているようである.ジェネリック医薬品の薬価幅まで含まれた情報量の多さに驚かされるし,配合剤早見表が掲載されているのはたいへん便利である.代表的な抗腫瘍レジメンの薬剤内容が巻末にまとめられ,一目でわかるのもうれしい配慮である.その場で同じ本を繰りながら,各々の薬剤について情報を得ることができるからである.
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