発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2001109254
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健常人4例に対し,マルチショットエコープラナー法(EPI)を用いたdynamic MRIによる大腿骨頭血流評価を行い,臨床応用の可能性について検討した.その結果,大腿骨頭における信号変化は,全例とも20~30秒付近で信号が低下し,再び30~40秒で回復した.また,同側の大腿動脈の信号変化も,同様の変化を示した.現在,使用しているGd系MRI用造影剤は,分子量が小さく組織に拡散する速度が速いため,血管と組織間の濃度勾配維持が困難である.更にEPIは症例に応じて撮影条件を操作しなければアーチファクトのため有効な信号評価を捉えることは難しい.現時点では,dynamic MRIを用いて大腿骨頭血流を臨床的に評価することは困難である
©Nankodo Co., Ltd., 2000