発行日 2007年9月20日
Published Date 2007/9/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.2007344957
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
ガンマ・ナイフ治療を受ける脳腫瘍患者の家族66名を対象に、家族の「状態不安」レベルを調べそれに影響する要因を検討した。家族の「状態不安」レベルは比較的高いと思われるが、その程度は個々人で異なり、幅広く分布していた。家族の「状態不安」を従属変数にした重回帰分析を行った結果、健康や病気に関してコントロールしにくい傾向、患者が比較的若年であること、家族が女性であること、家族の(日常的な)「特性不安」が高いこと、家族が高齢であることが家族の「状態不安」レベルを高くする要因であると考えられた。このモデル全体で分散の27.4%が証明された。ガンマ・ナイフ治療を受ける脳腫瘍患者の家族の看護介入において、具体的に看護職者は受容的態度で接し、コミュニケーションを十分に図ることで、家族の個々の健康に関する考えや経済状態や精神的社会支援の状態を含めたバックグラウンドをよく把握する必要性がある。さらに患者の病状の経過や治療費用に関する医療情報を十分にしかも持続的に提供することが家族の不安軽減のために大切である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007