発行日 1997年7月20日
Published Date 1997/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.1998003128
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青年期・壮年層にある就労者のがん告知に対する「一般的態度」と「ある具体的場面設定において問われる個人的態度」,及びそれに関連する要因を明らかにすることを目的として,質問紙調査を実施し,企業就労者539名の分析を行った.要因としては,年齢,性別,教育背景,宗教の有無,職種,家計負担者であるか否か,子供の有無,支持者の有無,入院経験の有無,死への不安度,自己実現の明確化の有無,がんについての知識,身近ながん患者の有無,態度選択の理由などの16項目とし,x2検定を行った.青年期・壮年期の就労者のがん告知に対する一般的態度は,保留群が多いなどあいまいな部分も多く,認知,感情,行動的側面での態度の違いが明らかになった.また,具体的場面で問われる個人的態度では,患者が自分自身であるか重要他者かで,態度の違いがみられた.更に,がん告知に対する態度に関与する様々な要因のうち,本研究から,年齢,性別,死への不安度,がんについての知識など,態度決定に関与する要因が示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 1997