キホンをシンプルに考える 体液・電解質・酸塩基平衡異常のとらえ方(第10回)
低カリウム血症時の診療 病歴から4つの発症原因を判断する
安田 隆
1
1吉祥寺あさひ病院
キーワード:
Potassium
,
カリウム欠乏症
,
手関節
,
低カリウム血症
,
利尿剤
,
四肢麻痺-低カリウム性周期性
,
アルカローシス-代謝性
,
低マグネシウム血症
,
腎排出
Keyword:
Diuretics
,
Hypokalemia
,
Potassium
,
Potassium Deficiency
,
Wrist Joint
,
Hypokalemic Periodic Paralysis
,
Renal Elimination
pp.513-517
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017135875
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低K血症は血清K濃度が3.5mEq/L未満と定義される.筋力低下,不整脈をはじめとした骨格筋,平滑筋,心筋の異常による症状を呈するが,症状のないことも多い.不整脈や呼吸筋筋力低下を伴う麻痺などの重篤な症状や血清K値<2.0mEq/Lでは緊急の対処が必要である.低K血症の原因は,(1)K摂取不足,(2)細胞外液から細胞内液への移行,(3)消化管などからの腎外性喪失,そして(4)腎性の喪失に分けられる.低K血症ではMg欠乏の合併の有無をチェックする.
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