慢性腎臓病(CKD)診療を極める 診断と病因の分類
RPGN
清水 英樹
1
1杏林大学 第一内科(腎臓・リウマチ膠原病内科)
キーワード:
アルゴリズム
,
抗糸球体基底膜抗体症
,
重症度指標
,
糸球体腎炎-急速進行性
,
早期診断
,
血管炎-抗好中球細胞質抗体関連
,
腎糸球体基底膜
Keyword:
Algorithms
,
Severity of Illness Index
,
Anti-Glomerular Basement Membrane Disease
,
Early Diagnosis
,
Glomerular Basement Membrane
,
Anti-Neutrophil Cytoplasmic Antibody-Associated Vasculitis
pp.77-81
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016259146
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急速進行性糸球体腎炎(RPGN)は数週から数ヵ月単位で急速に腎不全が進行する疾患である.抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(AAV)が原因として多く,組織学的には半月体形成性糸球体腎炎を呈し,血清学的にはANCAが陽性である.RPGNでは早期発見が治療後の反応性や予後に影響するため,早期対応が望まれる.一般医家向けの「早期発見のためのRPGN診断指針」と腎疾患専門医療機関向けの「RPGN確定診断指針」が出ており,血尿症例や進行性の腎機能障害例に混ざる早期例の診断が望ましい.治療の中心はステロイド療法であり,臨床的重症度に応じ免疫抑制療法を調整する.寛解例では,再燃予防と再燃の早期発見が重要になる.
©Nankodo Co., Ltd., 2016