肺高血圧症-初期診断・治療・管理のすべて 診断の進め方と重症度評価
右心機能評価の意義と心臓MRIの活用
上原 雅恵
1
1東京大学医学部附属病院 循環器内科
キーワード:
右心室機能
,
血液循環
,
血流速度
,
MRI
,
心筋
,
心臓
,
肺高血圧症
,
シネMRI
Keyword:
Blood Flow Velocity
,
Blood Circulation
,
Heart
,
Hypertension, Pulmonary
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Myocardium
,
Ventricular Function, Right
,
Magnetic Resonance Imaging, Cine
pp.397-400
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016187514
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
心臓MRI検査は,正確かつ再現性が高く右心の形態および機能評価が可能であり,とくに右室の容量・機能評価に関してはゴールドスタンダードとして確立されている.心臓MRI検査による右心機能評価は,肺高血圧症例の重症度を正確に反映し,とくに右室拡張末期容積の増大,心拍出量や駆出率の低下は予後予測因子となる.侵襲性の低い検査法であり,造影剤を使用せずに右心機能評価が可能であるため,経時的に重症度を評価する際や,治療効果判定を行う際に有用である.重症の肺高血圧症例では心室中隔右室接合部付近に遅延造影所見を認めることがあり,予後予測因子であることが報告されている.
©Nankodo Co., Ltd., 2016