すべての内科医のためのHIV感染症-長期管理の時代に HIV感染症の合併症 非AIDS指標疾患を中心に
皮膚異常
加藤 哲朗
1
1東京慈恵会医科大学 感染制御科
キーワード:
HIV Infection
,
Kaposi肉腫
,
好酸球増加症
,
皮膚炎-脂漏性
,
梅毒-皮膚
,
薬疹
,
皮膚疾患
,
帯状疱疹
,
毛包炎
,
CD4陽性T細胞
,
CD4リンパ球計数
Keyword:
Drug Eruptions
,
Folliculitis
,
Eosinophilia
,
Herpes Zoster
,
Skin Diseases
,
Dermatitis, Seborrheic
,
Sarcoma, Kaposi
,
Syphilis, Cutaneous
,
CD4-Positive T-Lymphocytes
,
HIV Infections
,
CD4 Lymphocyte Count
pp.793-799
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016024551
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皮膚異常はHIV感染者の80~90%に認められるともされ,皮膚はもっとも症状が出現しやすい臓器の一つである.細菌,ウイルス,真菌,原虫などの感染性疾患,腫瘍性疾患のほか,炎症性皮膚疾患,アレルギーなど,原因もきわめて多岐にわたる.また,免疫低下に伴う日和見疾患だけでなく,性行為感染症によって生じる皮膚所見も認められる.皮膚異常は,HIV感染症の発見・診断の契機であると同時に,治療中にもしばしば認められるサインであることから,HIV診療だけではなく,日常診療において常に皮膚所見の有無について注意を払うことが重要である.
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