一般内科診療で役立つうつ病の知識-こころの問題にどう対処するか 各領域におけるうつ病の診かた
呼吸器内科領域
清水 夏恵
1
,
真島 一郎
,
長谷川 隆志
,
村松 芳幸
,
成田 一衛
1新潟大学 大学院医歯学総合研究科内部環境医学講座
キーワード:
うつ病
,
心身症
,
鑑別診断
,
喘息
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Asthma
,
Diagnosis, Differential
,
Depressive Disorder
,
Psychophysiologic Disorders
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
pp.205-207
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015095422
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
呼吸器疾患のうち,気管支喘息やCOPDなどは抑うつや不安を合併しやすい.喘息診療において,喘息治療薬の追加や増量を行っても症状が不安定で抑うつや不安が関わっている場合には,抗うつ薬,抗不安薬による治療を考慮する.COPDは抑うつなどの全身併存疾患がみられるため,全身性疾患と捉えて包括的な重症度の評価や治療を行う必要がある.呼吸器疾患患者が抑うつ状態の場合,身体症状を中心に訴えるため気づかないことが多い.また,慢性呼吸不全患者の症状はうつ状態に伴う身体症状に類似しているため,医療者側が気づきにくい.このため,身体管理をしっかり行ったうえで精神症状に注意し診療する必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2015