B型肝炎-根絶に向けて
B型肝炎の最新治療 B型肝炎ユニバーサルワクチネーションに向けて
乾 あやの
1
,
小松 陽樹
,
十河 剛
,
藤澤 知雄
1済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科
キーワード:
ウイルス活性化
,
肝炎-B型
,
小児
,
性感染症-ウイルス性
,
有病率
,
B型肝炎ワクチン
,
感染症垂直伝播
,
感染症伝播
,
集団予防接種
Keyword:
Child
,
Hepatitis B
,
Virus Activation
,
Sexually Transmitted Diseases, Viral
,
Prevalence
,
Hepatitis B Vaccines
,
Disease Transmission, Infectious
,
Infectious Disease Transmission, Vertical
,
Mass Vaccination
pp.339-344
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016206717
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B型肝炎ウイルス(HBV)は感染力が強く,現在わが国が行っている母子感染防止対策のみでは感染を制圧できない.すなわち,母子感染以外の水平感染に対する予防対策が不十分である.水平感染は,唾液・汗・涙,精液などを介して,非経口感染する.乳幼児期の子どもたち全員にHBワクチン接種をすることにより,成人の急性肝炎発症率が低下するいわゆる「集団免疫」効果が世界的には証明されている.現在は,遺伝子型AのHBV感染が性感染症として急速に拡散するとともに,HBV再活性化やde novo肝炎が新たな問題となっている.このような現状から,2015年1月15日に厚生労働省は早ければ2016年度からすべての0歳児に3回のHBワクチンを接種する方針を決めた.
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