2025年を見すえた心不全診療ロードマップ 突破口はどこにあるのか ステージ別の心不全診療 今後の展開を探る
Stage B 心不全予防医学の本丸
白石 泰之
1
,
香坂 俊
1慶応義塾大学 医学部循環器内科医療科学系(臨床研究)大学院
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
生物学的マーカー
,
心エコー図
,
心不全
,
有病率
,
左心室機能障害
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
予防的保健医療サービス
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
Keyword:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Echocardiography
,
Heart Failure
,
Preventive Health Services
,
Severity of Illness Index
,
Biomarkers
,
Prevalence
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
,
Ventricular Dysfunction, Left
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
pp.479-483
発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014113896
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この半世紀の医学の進歩により,心血管疾患の治療は飛躍を遂げ,その急性期死亡は減少したが,代わって中長期的に発症してくる心不全が問題となっている.さらに,わが国では未曾有の人口高齢化によって,「心筋リモデリング(線維化)」の危険因子となる高血圧や糖尿病患者が増え,サイレントあるいは虚血と関連のない心不全を発症する患者も増加している.心不全診療に要する医療費は莫大なもので,世界的にもより効果的で効率的な心不全治療を行うことが急務であり,Stage B(無症候性左室機能障害)での予防はこれまでになく重要な位置を占めるにいたっている.
©Nankodo Co., Ltd., 2014