最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 小児の終末期を支えるには
新生児・幼児
加部 一彦
1
1愛育病院 新生児科
キーワード:
意思決定
,
インフォームドコンセント
,
家族
,
緩和ケア
,
ターミナルケア
,
診療ガイドライン
,
チェックリスト
,
価値観
Keyword:
Decision Making
,
Family
,
Informed Consent
,
Palliative Care
,
Terminal Care
,
Practice Guidelines as Topic
,
Checklist
pp.1172-1176
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056488
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子どもの終末期を含めたさまざまな意思決定も,主治医を中心とした医師主導の意思決定から「患者が医療専門家とともに,エビデンスに基づく情報を共有しつつ治療方針などの意思決定を行う」という「共同意思決定(shared decision making)」へと変わりつつある.日本小児科学会倫理委員会は,2012年8月に医療スタッフと家族が話し合いを重ねながら一つの意思決定にいたる「道すじ(プロセス)」を示す「重篤な疾患を持つ子どもの医療をめぐる話し合いのガイドライン」を公表した.終末期のように「ともに悩む」必要がある場面においては,マニュアルに依存して思考停止に陥るのではなく,決定にいたるプロセスを共有し,「ともに悩み,考える」ことで,たとえ時間はかかろうとも意思決定を行っていくことがもはや不可欠なプロセスである.
©Nankodo Co., Ltd., 2013