最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 非がんの終末期を支えるには
慢性心不全
安井 博規
1
1大阪大学 循環器内科
キーワード:
緩和ケア
,
胸部X線診断
,
心エコー図
,
心不全
,
ターミナルケア
,
チーム医療
Keyword:
Echocardiography
,
Heart Failure
,
Palliative Care
,
Patient Care Team
,
Radiography, Thoracic
,
Terminal Care
pp.1122-1127
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056478
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慢性心不全は多彩な基礎疾患が原因となりうる.慢性心不全はがん同様予後不良であり,積極的治療と並行して終末期医療を考える必要がある.慢性心不全の臨床経過は,がんと違った特徴をもつ.入退院を繰り返しながら徐々に悪化するが,突然死が起こることや心臓移植のような特殊な治療により回復することもある.予後予測が困難であり,とくに終末期は多職種によるチームでのアプローチが重要である.慢性心不全における終末期医療は患者のみならず医療者においても認知度が低いため,終末期を迎えるにあたり啓蒙活動が必要である.終末期の苦痛・症状緩和の方法は十分に確立されておらず,今後ガイドラインの整備が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2013