貧血 実臨床に役立つ診療のポイントと最新の知見 貧血の診断の進め方
高齢者の貧血における診断のポイント
宮腰 重三郎
1
1東京都健康長寿医療センター 血液内科
キーワード:
ビタミンB12欠乏症
,
炎症
,
血液学
,
鑑別診断
,
赤血球指数
,
貧血
,
慢性疾患
,
紹介と相談
,
貧血-鉄欠乏性
,
高齢者評価
,
貧血-胃切除後
Keyword:
Anemia
,
Diagnosis, Differential
,
Chronic Disease
,
Erythrocyte Indices
,
Hematology
,
Inflammation
,
Referral and Consultation
,
Vitamin B 12 Deficiency
,
Geriatric Assessment
,
Anemia, Iron-Deficiency
pp.239-244
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013260818
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高齢者の貧血の原因は多岐にわたる.高齢者の貧血症状は典型的ではなく,基礎疾患の症状が前面に出ることがある.常に貧血を考慮に入れた診療と検査が重要である.赤血球恒数・平均赤血球容積(MCV)が,貧血の鑑別に有用である.治療可能,治癒可能な貧血があるため,検査は十分に行い,専門医に紹介する.骨髄異形成症候群や多発性骨髄腫などの血液疾患が少数ながら存在するが,治療の進歩が著しく,疑われたら速やかに専門医に紹介する.漫然と鉄剤を投与しない.鉄剤は造血剤ではない.
©Nankodo Co., Ltd., 2013