寛解を目指す膠原病診療 病因・病態解明への新展開
多発性筋炎・皮膚筋炎の病態研究の進歩 自己免疫疾患のseed & soilモデル
上阪 等
1
1東京医科歯科大学 大学院膠原病・リウマチ内科
キーワード:
アレルギー
,
筋炎
,
筋炎-多発性
,
疾患モデル(動物)
,
皮膚筋炎
,
キラーT細胞
Keyword:
Dermatomyositis
,
Disease Models, Animal
,
Hypersensitivity
,
Myositis
,
T-Lymphocytes, Cytotoxic
,
Polymyositis
pp.27-32
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013227258
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多発性筋炎・皮膚筋炎の筋組織所見は,それぞれに典型的なものはあるが,例外もあり,峻別できるものではない.筋炎,皮膚炎,間質性肺炎を異なる程度にもつ3疾患複合体とも考えられる.このうち,間質性肺炎をもつものは,抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体をはじめとする特殊な抗体をもつものが多い.動物モデルから,キラーCD8T細胞活性化という全身の獲得免疫活性化と筋局所の自然免疫活性化とが筋炎に重要と考えられる.皮膚炎や間質性肺炎も,Koebner現象に代表されるような局所の自然免疫活性化が関与しているとも考えられる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013