関節リウマチ診療update-これだけは知っておきたい知識とは?
《特殊な状態に対する配慮》 小児
森 雅亮
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター 小児科
キーワード:
Interleukin-6
,
Methotrexate
,
関節炎-若年性
,
鑑別診断
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
リウマトイド因子
,
アルゴリズム
,
Interleukin-6 Receptors
,
Tocilizumab
Keyword:
Algorithms
,
Arthritis, Juvenile
,
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Diagnosis, Differential
,
Methotrexate
,
Rheumatoid Factor
,
Interleukin-6
,
Receptors, Interleukin-6
,
Tocilizumab
pp.654-658
発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012181580
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・若年性特発性関節炎(JIA)は、滑膜炎を長期間繰り返した結果、関節軟骨・骨破壊が進行し関節障害を引き起こす原因不明の慢性炎症性疾患である。・本疾患群を病態の異なる「全身型」と「関節型」の2群に大別して考えていくと理解しやすい。・関節型JIAは、関節炎が主たる病態であり、発症後1~2年のうちに骨・軟骨の破壊、崩落が進行する。治療としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の効果が不十分の場合には、methotrexate(MTX)少量パルス療法を行う。MTX療法にても改善がみられない症例では、生物学的製剤(tocilizumab、etanercept、adalimumab)の導入を図る。・全身型JIAは、IL-6とIL-6受容体が病態形成の要を担っている。治療としては、tocilizumabの有効性がきわめて高く、副作用は軽微であることが判明している。
©Nankodo Co., Ltd., 2012