肝癌診療の最前線-知っておきたい診断・治療の新情報
治療の実際 肝癌診療における医療連携のあり方
朝比奈 靖浩
1
1武蔵野赤十字病院 消化器科
キーワード:
肝炎-C型
,
肝細胞癌
,
多機関医療協力システム
,
地域社会ネットワーク
,
クリティカルパス
Keyword:
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Multi-Institutional Systems
,
Critical Pathways
,
Community Networks
pp.449-454
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012175483
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・癌医療の均てん化と切れ目のない癌医療の提供が望まれており、そのためには地域における医療連携の構築と推進が重要である。・癌診療は早期から末期にいたるまでの各段階において中心的な専門医が異なることが多いため、かかりつけ医の役割が重要となる。・肝癌は、(1)原因がはっきりしている、(2)肝硬変などの背景肝疾患を有することが多い、(3)再発が多いなど他臓器の癌とは異なる特徴を有する。これら肝癌の特性を考慮した医療連携体制の整備が必要である。・医療連携を推進するうえで、地域連携パスは有用なツールとなるが、地域の医療連携ネットワークの構築と稼働がその前提となる。・連携ネットワークの基盤としては医師会や行政があげられ共同体制をとる必要がある。・医療連携ネットワークを構築し円滑に運用するためには、医療連携コーディネート機能が重要となる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012