気管支喘息包囲網-喘息死ゼロへ向けた最後の10年へ
気管支喘息と類縁疾患 Churg-Strauss症候群
金 俊行
1
,
滝澤 始
1帝京大学医学部附属溝口病院 第四内科
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
IgG
,
Prednisolone
,
胸部X線診断
,
抗好中球細胞質抗体
,
大量薬物療法
,
静脈内注入
Keyword:
Immunoglobulin G
,
Infusions, Intravenous
,
Prednisolone
,
Radiography, Thoracic
,
Churg-Strauss Syndrome
,
Antibodies, Antineutrophil Cytoplasmic
pp.467-470
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011320547
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●Churg-Strauss症候群は、喘息を前駆症状とし、好酸球性血管炎による全身症状(循環器、消化器、神経、腎臓、皮膚などの障害)を呈する疾患である。●いまだに原因・病因は不明であり、治療もむずかしいとされる疾患である。早期診断、早期治療が予後に大きく影響する。とくに末梢神経障害はその後のQOLに影響が大きい。また心合併症、消化管穿孔は重要な生命予後因子である。●治療としては大量免疫グロブリン静注(intravenous immunoglobulin:IVIG)療法が多発性単神経炎に対しその有効性が明らかとなり、2010年1月から保険適用となった。初期治療としては従来のステロイド療法を行い、難治性においてはIVIG療法の適応が検討される。
©Nankodo Co., Ltd., 2011