多発性骨髄腫診療の新時代を迎えて-診断と治療に吹き込む「新しい風」 多発性骨髄腫の診断
多発性骨髄腫の臨床所見
鈴木 憲史
1
1日本赤十字社医療センター 血液内科
キーワード:
IgG
,
Serum Albumin
,
感染
,
形質細胞
,
高カルシウム血症
,
骨髄腫-多発性
,
MRI
,
腎臓疾患
,
鑑別診断
,
貧血
,
放射性核種イメージング
,
末梢神経系疾患
,
腰痛
,
CD56抗原
,
クローン性
,
腹部CT
Keyword:
Anemia
,
Diagnosis, Differential
,
Immunoglobulin G
,
Hypercalcemia
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Infection
,
Kidney Diseases
,
Multiple Myeloma
,
Peripheral Nervous System Diseases
,
Plasma Cells
,
Radionuclide Imaging
,
Serum Albumin
,
Low Back Pain
,
CD56 Antigen
pp.205-210
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011312128
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・多発性骨髄腫は骨病変による腰痛が主訴として多いが、X線での溶骨性病変の発見、貧血症状や健診での総蛋白/アルブミン比の上昇を認めれば、本症を疑う。・患者は高Ca血症を伴い意識障害・悪心・嘔吐を主訴に来院する場合もある。・血液検査上、血清蛋白増加を認めるが、ほかのB細胞性腫瘍や自己免疫疾患、感染症(AIDSも含む)でも単クローン性の蛋白増加を認めることがあるので、骨髄での単クローン性の形質細胞(大部分がCD19陰性、CD56陽性/陰性)を確認し、多発性骨髄腫の診断をする。・MGUSから無症候性骨髄腫を経過して症候性骨髄腫へと移行する骨髄腫が大半であり、高Ca、腎障害、貧血、骨の損傷(CRAB)症状などが出てから治療が開始される。
©Nankodo Co., Ltd., 2011