高血圧診療の最前線 最新の戦略と今後の動向
高血圧治療の現状 ARBのクラスイフェクトを超えた作用
茂木 正樹
1
1愛媛大学 大学院医学系研究科分子心血管生物・薬理学
キーワード:
高血圧
,
Losartan
,
Candesartan
,
Irbesartan
,
Olmesartan Medoxomil
,
Telmisartan
,
Valsartan
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体
Keyword:
Olmesartan Medoxomil
,
Valsartan
,
Hypertension
,
Losartan
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
Peroxisome Proliferator-Activated Receptors
,
Irbesartan
,
Candesartan
,
Telmisartan
pp.453-458
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010124048
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アンジオテンシンII1型受容体拮抗薬(ARB)は降圧治療の第一選択薬としてJSH2009でも推奨される大変広く用いられている降圧薬である。本邦では現在6種類のARBを使用することができるようになり、レニン-アンジオテンシン(RA)系の抑制によるさまざまな臓器保護効果というクラスイフェクトだけでなく、薬剤独自の作用に関する報告が主に基礎実験から蓄積してきた。今のところ、薬剤間の差別化につながるような臨床的なエビデンスはまだ少ないが、今後、6剤のARB間における独自の作用に着目した臨床試験も期待される。本稿ではこうしたRA系の抑制作用を超えたARBの作用について、文献的報告を混えて紹介する。
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