高血圧診療の最前線 最新の戦略と今後の動向
高血圧治療ガイドラインの方向性 日本の疫学研究とエビデンスの創出
斎藤 重幸
1
1札幌医科大学 医学部第二内科
キーワード:
高血圧
,
国際協力
,
コホート研究
,
疫学的研究
,
診療ガイドライン
,
多施設共同研究
Keyword:
Hypertension
,
International Cooperation
,
Cohort Studies
,
Epidemiologic Studies
,
Multicenter Studies as Topic
,
Practice Guidelines as Topic
pp.381-388
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010124036
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高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)には、日本人の疫学研究の成果が取り入れられている。国内の各コホートでは数千人の対象と10年以上の観察期間から蓄積したデータより、高血圧の進展や高血圧の予後の因果を示唆する成果が報告されている。コホート研究が成果を得るまでには多大な研究費、人的パワーが必要である。最近、各国内コホートにより共同研究が企画されており、これらのメタアナリシスによりエビデンスの質が向上している。国際共同研究も実施されるようになり、同一のプロトコルで血圧の各事象について人種間の比較が可能となっている。現在も日本人の疫学研究では種々の検討が行われており、新たなエビデンスが集積されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2010