高血圧診療の最前線 最新の戦略と今後の動向
高血圧治療ガイドラインの方向性 海外の高血圧ガイドラインとJSH2009との比較
安東 克之
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1東京大学 大学院医学系研究科分子循環代謝病学講座
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Calcium Channel Blockers
,
Adrenergic Beta-Antagonists
,
高血圧
,
利尿剤
,
診療ガイドライン
,
リスク評価
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
Sodium Chloride Symporter Inhibitors
Keyword:
Adrenergic beta-Antagonists
,
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Calcium Channel Blockers
,
Diuretics
,
Hypertension
,
Practice Guidelines as Topic
,
Risk Assessment
,
Sodium Chloride Symporter Inhibitors
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
pp.375-380
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010124035
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高血圧治療ガイドラインの世界的な傾向としては、厳格な降圧があげられる。すなわち、とくに高リスクな病態、たとえば糖尿病や慢性腎臓病などは、高血圧の定義である140/90mmHgにいたらなくとも降圧薬を投与し、その降圧目標血圧値も低く設定されている。JSH2009もこの路線に沿って作成されているが、リスクの層別化や細かい降圧目標などの点では相違がある。第一選択薬は、JSH2009ではCa拮抗薬、ACE阻害薬、ARB、サイアザイド利尿薬、β遮断薬があげられている。利尿薬の優位性の有無とβ遮断薬を外すか否かはガイドラインによって異なっており、議論のあるところである。
©Nankodo Co., Ltd., 2010