肝癌撲滅最前線
診断 線維化マーカーによる高危険群設定
住江 修治
1
,
井出 達也
,
佐田 通夫
1久留米大学 医学部内科学講座消化器内科部門
キーワード:
生物学的マーカー
,
Hyaluronic Acid
,
肝細胞癌
,
血小板計数
,
リスク
,
肝炎-C型-慢性
,
肝線維症
,
Collagen Type III
,
Collagen Type IV
Keyword:
Hyaluronic Acid
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Liver Cirrhosis
,
Risk
,
Platelet Count
,
Biomarkers
,
Hepatitis C, Chronic
,
Collagen Type III
,
Collagen Type IV
pp.621-625
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009341879
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ウイルス性慢性肝疾患、とくにC型肝炎は、肝線維化の進行に伴い発癌率が高くなることから、肝線維化の評価による肝発癌の高危険群設定が重要である。線維化マーカーによるF2以上とF1の鑑別ではIV型コラーゲン、ヒアルロン酸が有用で、肝硬変とF3以下の鑑別にはヒアルロン酸、IV型コラーゲン7S(P IV NP)が有用であると報告されている。血小板によるF2以上とF1の鑑別での至適カットオフ値は17万/μlであり、また肝硬変とF3以下の鑑別での至適カットオフ値は12万/μlであった。線維化マーカーによる肝線維化の評価により、肝癌の早期発見を目的とした適切な定期スクリーニングを行うことが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009