発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007007024
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造血幹細胞移植後は敗血症の頻度が高く,急速に進行し予後不良となることもあるため,発熱性好中球減少時の血液培養やempiric(経験的)治療開始が遅れないようにしなければならない.好中球減少期のキノロン予防投与の有用性を示す新たなエビデンスが出てきたが,今後も患者リスクの層別化や耐性菌出現のリスクに注意してフォローする必要がある.近年増加している侵襲性アスペルギルス症は,確定診断が困難な場合も多く,いったん発症したあとの予後も,きわめて不良である.今後は,胸部CT検査と血清および気管支肺胞洗浄液(BAL)中のガラクトマンナン抗原により診断の精度を上げ,患者や施設のリスクに応じた抗真菌薬の適切な使い分けが望まれる
©Nankodo Co., Ltd., 2006