発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008332439
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66歳男。前日は朝から午後6時半まで飲酒し、起床時の四肢脱力感と自発痛が増悪したため午後4時頃に近医を受診した。診察中に強直性間代性痙攣が出現、約20分で消失し、当院紹介受診となった。神経学的所見に異常はなく、舌左側に咬傷と両下肢近位筋優位に自発痛を認めた。著明なCPK上昇、肝胆道系酵素の上昇を認め、血清ミオグロビン、アルドラーゼの上昇を認めたが、脳波、心電図、頭部CT、MRIに異常は認めなかった。最終飲酒から強直性間代性痙攣発症まで22時間であり、高CPK血症やミオグロビン尿を認めたことより、アルコール離脱症候群に伴う強直性間代性痙攣、アルコール性ミオパチーと診断した。維持輸液と利尿薬で利尿を図った。経過中、腎障害は認めず、血清CPKは正常化し、禁酒を強く勧めて退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008