発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008300515
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35歳女。15歳時、卵巣腫瘍にて右側付属器切除+化学療法を施行した。16歳時、左側附属器切除+化学療法+放射線療法、子宮摘出を施行した。18歳時、腸間膜での再発にてイレウス化学療法、19歳時、腹壁腫瘤摘出を施行した。22歳時、尿道周囲の腫瘤に対し放射線療法、その後外来にてschizophyllanの筋注を開始した。頭痛、労作時息切れが出現し、発熱を伴った。貧血、顆粒球減少、芽球を認めたため入院した。さらに、β-D-glucanが高値で、真菌感染の存在を疑い、抗菌薬を投与したが解熱しなかった。芽球の形質よりT細胞性急性リンパ性白血病と診断し、抗真菌薬をそれぞれ抗菌薬と併用し、寛解導入療法を開始した。第56病日に完全寛解到達を確認した。とHLA6座一致した兄をドナーに、同種骨髄移植を行った。経過良好で、第188病日に退院した。移植後22ヵ月経過した現在も完全寛解中である。
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