新時代の不整脈診療 突然死をいかにして防ぐか
不整脈患者の診かた 忘れてはならないポイント 症状と不整脈との関連性を知る
杉 薫
1
1東邦大学医療センター大橋病院 循環器内科
キーワード:
失神
,
鑑別診断
,
心電図
,
不整脈
,
突然死-心臓
Keyword:
Arrhythmias, Cardiac
,
Diagnosis, Differential
,
Electrocardiography
,
Syncope
,
Death, Sudden, Cardiac
pp.459-463
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008289951
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医療面接で患者の訴える症状をきいたときに、不整脈が原因かもしれないという考えを常にもっていることが大切である。不整脈が生じているときに自覚症状がないのは、基本的に危険性がないと考えてよい。不整脈を自覚するときは脈が乱れているときか、突然の頻拍が生じたときである。失神は心臓突然死に結びつく重篤な症状であり、心臓突然死の原因の大多数は頻脈性不整脈といわれているので、とくに頻脈性不整脈による失神かどうかを見極めることが大切である。純粋に不整脈による失神と鑑別を要するのは神経調節性失神であり、仰臥位での失神は心臓性失神が示唆される。
©Nankodo Co., Ltd., 2008