新時代の不整脈診療 突然死をいかにして防ぐか
突然死と不整脈の関連性 知っておくべきポイント 致死性不整脈発現のメカニズムを知る 興奮の伝播現象を中心に
中沢 一雄
1
,
原口 亮
1国立循環器病センター研究所 研究機器管理室
キーワード:
Purkinje線維
,
洞結節
,
不整脈
,
膜電位
,
コンピュータシミュレーション
,
突然死-心臓
,
電位依存性チャンネル
,
洞性調律
,
リエントリー
Keyword:
Arrhythmias, Cardiac
,
Computer Simulation
,
Membrane Potentials
,
Purkinje Fibers
,
Sinoatrial Node
,
Death, Sudden, Cardiac
pp.440-446
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008289948
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不整脈の発現は、興奮発生の異常(異常自動能とトリガードアクティビティ)と興奮伝導の異常(伝導ブロックとリエントリー)に分けられる。頻脈性不整脈が持続する機序はリエントリーである。リエントリーは解剖学的リエントリーと機能的リエントリーに分けることができる。さらに機能的リエントリーを構成する概念には、リーディングサークル・リエントリー、異方性リエントリー、8字型リエントリー、スパイラルリエントリーがある。機能的リエントリーの成因の仮説の変化に伴って、従来のリーディングサークル・リエントリー説に基づく興奮波長から、スパイラルリエントリー説に基づく興奮間隙を重要視するようにパラダイムシフトが起きている。
©Nankodo Co., Ltd., 2008