膠原病診療のブレークスルー 早期診断・早期治療のポイント
膠原病の難治性病態の早期診断・早期治療のこつ ループス腎炎
森本 真司
1
1順天堂大学 膠原病内科
キーワード:
Cyclophosphamide
,
メサンギウム
,
Steroids
,
抗炎症剤
,
多剤併用療法
,
腎炎-ループス
,
静脈内投与
,
早期診断
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents
,
Cyclophosphamide
,
Drug Therapy, Combination
,
Glomerular Mesangium
,
Lupus Nephritis
,
Steroids
,
Early Diagnosis
,
Administration, Intravenous
pp.714-719
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008167398
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ループス腎炎は、全身性エリテマトーデス(SLE)の予後を左右する重要な臓器合併症の一つで、SLE患者の50~80%に合併する。ループス腎炎のうち、とくに難治性なのはWHO III,IV型で、いまだに早期発見・早期治療を逸すると予後不良である。早期診断のためには尿所見、血清学的所見を日常診療で常に意識し、早期の腎生検が重要であるが、腎生検ができない場合には尿所見・血清学所見などを総合的に判断することが肝要である。早期治療では組織型自体の治療抵抗性病態もさることながら、初発型、再発型・移行型といった臨床病態も加味しながら治療していくことが、難治性のループス腎炎の診療にあたっては重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008