膠原病診療のブレークスルー 早期診断・早期治療のポイント
早期診断・早期治療のこつと治療のアルゴリズム 多発性筋炎・皮膚筋炎
上阪 等
1
1東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科
キーワード:
Steroids
,
筋炎-多発性
,
抗炎症剤
,
CD4抗原
,
CD8抗原
,
紅斑
,
MRI
,
皮膚筋炎
,
アルゴリズム
,
早期診断
Keyword:
Algorithms
,
Anti-Inflammatory Agents
,
Dermatomyositis
,
Erythema
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Steroids
,
CD8 Antigens
,
CD4 Antigens
,
Polymyositis
,
Early Diagnosis
pp.635-640
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008167383
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多発性筋炎と皮膚筋炎は、主として四肢近位筋群の筋力低下を主症状とする横紋筋の自己免疫性炎症疾患である。特徴的な皮疹を呈するものは、皮膚筋炎という。早期診断には、筋力低下のほか、誤嚥、構音障害でも本疾患を疑うことが必要である。皮膚筋炎は、その典型的な皮膚所見から疑う必要がある。血清中の筋逸脱酵素測定のほか、MRI検査が筋炎の部位診断に、筋生検が鑑別診断に役立つ。治療は高用量の副腎皮質ステロイド薬が主であるが、急速進行性間質性肺炎がある場合には、カルシニューリン阻害薬などの免疫抑制薬の早期併用が予後改善の決め手になる。
©Nankodo Co., Ltd., 2008