変革する心房細動診療とその実践up-to-date
進歩する新たな治療・管理法 ペースメーカーは心房細動管理に有効か?
石川 利之
1
1横浜市立大学附属病院 循環器内科
キーワード:
人工心臓ペーシング
,
心ブロック
,
心房細動
,
人工ペースメーカー
,
カテーテル切除術
Keyword:
Atrial Fibrillation
,
Cardiac Pacing, Artificial
,
Heart Block
,
Pacemaker, Artificial
,
Catheter Ablation
pp.491-495
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008149310
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抗不整脈薬の心房細動に対する効果は必ずしも十分とはいえず、心房ペーシングによる心房細動予防が期待されている。ペースメーカー植込み適応のある症例においては、心房ペーシングにより心房細動の発生が抑制され、ペーシング・アルゴリズムやペーシング部位の工夫によりさらに心房細動発生の抑制が期待できる。心房細動のレートコントロール(心拍数コントロール)とリズムコントロール(洞調律コントロール)を比べると、その予後に差はないとされているが、レートコントロールは必ずしも容易ではなく、quality of lifeを保てないことが多い。カテーテル焼灼術により房室ブロックを作り、徐脈としたうえでペースメーカーを植込むablate and paceは、完全なレートコントロールといえる。右室ペーシングによる心機能悪化に対しても、心臓再同期療法で対応可能になってきた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008