分子標的療法時代の白血病治療 絨毯爆撃から狙い撃ちへ
化学療法時の合併症対策 中枢神経再発予防
富山 順治
1
1東京都立墨東病院 内科
キーワード:
Cytarabine
,
Methotrexate
,
Prednisolone
,
インフォームドコンセント
,
腫瘍再発
,
脊椎内投与
,
てんかん
,
頭部照射
,
脳血管障害
,
脳腫瘍
,
白血病
,
中枢神経系腫瘍
,
大量薬物療法
,
白質
Keyword:
Brain Neoplasms
,
Cerebrovascular Disorders
,
Cytarabine
,
Epilepsy
,
Leukemia
,
Methotrexate
,
Informed Consent
,
Injections, Spinal
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Prednisolone
,
Central Nervous System Neoplasms
,
Cranial Irradiation
,
White Matter
pp.298-302
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008003463
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急性白血病の中枢神経再発予防は、小児、成人の急性白血病の予後を改善するうえで重要である。中枢神経再発予防には、methotrexate(MTX),cytarabine(Ara-C),prednisoloneなどの髄注や、全脳照射に加え、脳脊髄関門を経過しやすいMTX,Ara-Cの全身大量治療が中心となる。中枢神経再発予防のための髄注や全脳照射により、長期合併症として、白質脳症、二次性脳腫瘍、てんかん、脳血管障害が問題となる。急性白血病における中枢神経再発予防は、確実かつ安全に行い、長期合併症については、患者家族から十分なインフォームドコンセントを得るべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2007