発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007209487
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86歳男。患者は発熱、左耳下腺の腫脹および圧痛を主訴とした。ムンプスに罹患中の外曾孫が家に来ていたが、約2週間後に同居している内曾孫がムンプスを発症した。そして、その数日後、患者が発熱および左耳下腺の腫脹を認めた。片側性の左耳下腺炎の診断で、入院後、抗生物質は使用せず、対症的に治療を行ったところ、第3病日目には左耳下腺痛は消失し解熱となった。以後、第7病日目には左耳下腺炎はほぼ消失となった。尚、発症初期および回復期のペア血清を用いたウイルス抗体価はCF法、HAI法、中和試験において4倍以上の上昇を認め、本症例はムンプスウイルスの再感染と診断されたが、Parainfluenza virus、Coxsackie virusの抗体価は、有意な上昇を認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007