リウマチ治療の新時代 治療薬を使いこなす
関節リウマチ治療における最近のトピックス 生物学的製剤の薬剤経済学
五十嵐 中
1
,
成 倫慶
,
津谷 喜一郎
1東京大学 大学院薬学系研究科医薬政策学
キーワード:
関節リウマチ
,
生物学的製剤
,
医薬品経済学
,
費用効果分析
,
費用便益分析
,
費用効用分析
,
費用最小化分析
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Biological Products
,
Cost-Benefit Analysis
,
Economics, Pharmaceutical
pp.666-669
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007195256
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薬剤経済学は高価な医薬品を一律に否定するものではなく、コストに見合った効果があるかどうかの「効率」を評価する学問である。薬剤経済評価には、費用最小化分析、費用効果分析、費用効用分析、費用便益分析の4つの手法がある。infliximabの既存薬に対する増分費用効果比は、短期的な直接費用(医療費と交通費)のみを考慮した場合、1QALY増加あたり2,000万円と高額になる。この結果だけをもって「費用対効果がわるい」と結論づけるのは早計で、正当な評価のためには、コスト・アウトカムともに、長期間の解析データの組み込みが不可欠である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007